私のレッスンを受けている学生が、たまたま学校で呼んだ外部のサックス講師に、私が普段教えていることとは異なることを教わり困惑していました。
この生徒が偉いのは迷いが生じていることをすぐ私に教えてくれたこと。
A,「高音域ファ・ファ#で使用するパームキー(レフトサイドキー)Fは左手薬指で良いと言われた。」
B,「Bisキーはなるべく使用せず、特にゆっくりなテンポの時にシ♭(ラ#)はラ+サイドB♭キーを使用するようにと言われた。」
どちらもシチュエーションを限定しなければ大きな誤解を招くアドバイスであると言えます。
私はもちろん明確簡潔に説明し、その生徒の迷いを一瞬にして消しました。
あなたはこれらに関して下記の問いに自信を持って答えられますか?
Aについて薬指より中指が望ましい理由は?
シ♭(ラ#)運指について、BにあるBisキーとサイドB♭キーの明確な使い分けは?
また左手人差し指+右手人差し指、左手人差し指+右手中指でも得られるシ♭(ラ#)の使用具体例は?
(↑ 気になる方はレッスンを受けて尋ねてくださいね。)
ピアノと比較するとレッスン教授法が確立されているとは言い難く、ジャンルごとに奏法も異なるため、このようなことは日常茶飯事です。
さまざまなサイトのQ&Aやブログなどで間違っていることを断定表現している場合もよくあります。プロだから正しい、素人だから間違っているとも限りません。
本当にサックスで解決したい悩み事があるのであれば、インターネットや教本からの偏った情報収集よりもいくつか体験レッスンを受けるのが得策だと思います。セカンドオピニオンは大切ですね。
他の生徒さん(大人の方)は他のサックス教室の先生にこう言われたそうです。
「その方法は私は教えていない。」
それでは研究熱心だったり、好奇心旺盛な方は落胆しますよね。
私なら「その方法をよくご存知ですね。さらにこういう時に使用するともっと便利ですよ!」と。
身体的にリラックスするため、音楽に集中するため、つらい反復練習を減らすためにも、運指の合理化をもっと意識的に行うべきだと思いますよ。