本日日中はヤマハ札幌店きたこぶしホールにて私自身の指導法の勉強のために上野耕平氏のクリニックを聴講してきました。

ご存知の方も多いと思いますが、上野耕平氏は2014年第6回アドルフ・サックス国際コンクール(ベルギー・ディナン)で第2位を受賞し、TVでも注目されている若手サクソフォン奏者で、The Rev Saxophone Quartetやぱんだウインドオーケストラのコンサートマスターとして活動されていらっしゃる方です。

上野耕平公式HP


クリニックは初級向けの講座と中上級者向けの講座、合わせて3時間みっちり勉強させていただきました。

受講者全員からサックスにまつわる疑問・質問、悩み・問題点を聞き出し、時間内で見事それらに全て答えておりました。問題解決型のレッスン・スタイルは当教室サックスセラピーでもよく取り入れております。(何が問題かわからなかったり、困っていることはありません、という生徒さんには他の方法が必要ですが)

クリニックに参加された方から寄せられたリクエストには主に以下のようなものがございました。

・ビブラートのかけ方
・タンギング(速くする方法・ダブルタンギングのコツ)
・ピッチコントロール
・高音の音色
・音色(柔らかい・豊かな)
・指が回る方法
・発音をきれいにする方法
・フラジオの練習方法
・リードの使い方
・アンブシュア
・鳴りムラをなくす方法

それらに上野氏がわかりやすくシンプルに答えておりましたが、私がレッスンで取り入れている方法と同じことが随所に見られ、この教え方で良いのだと再認識し、おかげで自信を取り戻せました。もちろん新しくレッスンに取り入れられそうなことも一つ二つありましたので、積極的に取り入れていきたいと思っております。

今回のクリニックは各講座30名程度のグループ対象でマンツーマンではないので、参加者の中でも上に列挙したリクエストに対し、もっと詳しく知りたい方もいらっしゃることでしょう。またご興味はあったけれど都合で参加できなかった方、当教室のレッスンを受講してより理解を深めて欲しいと思います。

「何を無名講師が偉そうに」と思われた方、申し訳ございません。それぐらい上野氏に同調、賛同できる点が多々あった(少なめにみても9割以上)ということです。


いつもクリニックを聴講して残念に思うのは、クラシック・サックス奏者のクリニックには吹奏楽の方だけが参加し、ジャズ・サックス奏者のクリニックにはジャズの方だけが参加しがちだということです。たまには自分と畑違いのクリニックに参加するのも発見があって良いと思います。あと、いないわけではないですが、指導者の方の参加もいつも少なめに感じられるのが寂しい限りです。


私は特にサックスのレッスンを仕事にしてから、クラシック・ジャズ問わず、多くのサックス奏者のクリニックや公開レッスンを聴講してきました。演奏家としては有名だけれども教え方や講義内容がちょっと、という方もこれまでには確かにいらっしゃいましたが、上野耕平氏は演奏のみならずクリニックでの教え方も素晴らしく、聴講した甲斐がありました。


貴重で有意義なイベントを企画してくださったヤマハ札幌店様、ありがとうございました。