札幌のサックス教室 サックスセラピーのブログ

札幌サックス教室サックスセラピーのサックス講師によるサックスにまつわるブログ。

2014年02月


以前イオからセライバ・フリーシステムなるモデルが出ていましたが、皆さんご存知でしょうか?

演奏中にジュルジュルと音がしたり、つば(結露水)で左手が濡れたり、タンポがベタついたり、といった演奏の妨げになるような不快なトラブルを回避するために考案されたものです。

レッスンでも人気の「僕らの音楽のテーマ」でサックスを吹いている竹上良成さんも開発に関わっています。

私の場合、特に普段から長時間吹き、なかなか調整に出す時間が取れないアルトでこのような対策を施せないか気になっておりました。タンポの劣化がもうハンパない。ハリウッドウィンズのホーンブロワー(乾燥機)を購入しようかと悩んだほどです。

io-saliva

イオのようにネックソケットの形状を変化させ、金属棒に水分を集中させることはなかなか難しいです。ネックソケットを加工する勇気はさすがにありませんし、パムキ(レフトサイドキー)の配列が写真のように縦一直線というのはこのモデル特有のものだからです。

水分の導線確保が最大の問題ですが、磁石の位置も一歩間違えるとオクターブ・レシーバー付近のニードルスプリングに反応して、オクタブキーが動作しなくなるといった困難も待ち受けていました。

アイデアが浮かばず、脱線。テーブルC#キー・LowE♭キー・ライトサイドTaキー・フロントFキーなどの開きを広げたり、一週間であっという間に壊れたサムフックハンガーを修復したりして、本題解決から逃避しておりました。

試行錯誤の末、金属棒のみに導線を作るのではなく、ネック内部のどの方向からの水分も受けるリング状の受け皿を用意しました。音に影響が出たり、取り外し困難にならない程度の厚さにしており、水分がダイレクトにU字管へ落ちていく ことを期待しています。

mauriat-saliva

またこのリングは段差がついており(螺旋と呼ぶほどではない)、水分を金属棒へと 誘います。写真右側の水色の線は内部に構築したリングと金属棒を表しています。金属棒の先端が少し曲がっているのは水分がLowE♭キーに向かわないようにするためです。

まだ試運転中ですが、もし効果が現れれば、実質かかった費用は主に磁石代だけの2000円程度なので嬉しい限りですね。



 




一月も終わりを告げようとする頃、母が天に召され、昨日荼毘に付されました。
「仕事に穴を開けるな」と言わんばかりのタイミングでのお別れでした。

母の意志を尊重し、QOLを考え、抗がん剤治療はせずに最期まで自宅療養でした。
ここ一週間は日に日に動けなくなっていたし、ほとんど食べ物も口にできずにいたので、さすがにこれはと思い、診断を下した病院から他の病院への紹介状をいただく手筈を整えたり、救急搬送も具体的にどこへと考えていた矢先のことでした。

遺品整理中、日記を見つけました。日記なんて書いてるのは知りませんでした。息を引き取る際に見た背中の小ささとは対照的に、そこには広く大きな優しさが随所に散りばめられていました。

特に私の仕事への理解や応援メッセージが多く、心を強く揺さぶられました。

日記以外にも母によるたくさんのメモを見つけました。


「介護は頼まない。自分で動けるうちは動く。」


母が弱った体で力を振り絞って書いたと思われるそのメモは私のお守り代わりです。


唯一の私の味方だった母がいなくなり、これからが本当の「孤独」の始まりですが、私自身も病気なんかに負けず、仕事としてサックス(レッスン)をさらに精力的に続けていこうと思います。







 

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